コマンドプロンプト上で出力される内容をクリップボードに出力する・clipコマンド †
コマンドプロンプトを起動し、各種コマンドを実行したときの出力をマウスで範囲選択してコピーしたり、
ファイルにファイルにリダイレクトする方法以外にclipコマンドで、クリップボードに出力する方法があります。
本資料では、clipコマンドの使用例を記します。
パイプ(|)を使ってクリップボードにリダイレクト †
dirコマンドの出力をパイプ(|)を使ってclipコマンドに渡しています。
dir | clip
以下に実行例を記します。
- clipコマンドを使用しない場合のdirの出力は以下の通りです。
C:\Users\sakura\Desktop>dir
ドライブ C のボリューム ラベルは Win7HDD です
ボリューム シリアル番号は 1234-1234 です
C:\Users\sakura\Desktop のディレクトリ
2012/12/18 13:35 <DIR> .
2012/12/18 13:35 <DIR> ..
2012/01/11 17:44 1,150 Mozilla Firefox.lnk
2012/09/26 10:54 1,885 Tera Term.lnk
2 個のファイル 3,035 バイト
2 個のディレクトリ 14,257,938,432 バイトの空き領域
- dir | clip を実行する
- メモ帳(notepad)を起動し編集→貼り付け(Ctrl+V)をしたときのスクリーンショットです。
上記の例からわかるように、clipコマンドによりdirの出力がclipに渡されクリップボードにリダイレクトされているのがわかります。
入力のリダイレクト(<)を使ってファイル内容をクリップボードにリダイレクト †
入力のリダイレクト(<)を使った例を以下に記します。
- 以下の内容を持つテキストファイルを用意しました。
C:\.....>type win.txt
Windoes NT
Windows 2000
Windows XP
Windows Vista
Windows 7
Windows 8
- 入力のリダイレクトを使ってclipコマンドに渡します。
構文
clip < ファイル名
実行例
C:\.....>clip < win.txt
メモ帳(notepad)を起動し編集→貼り付け(Ctrl+V)をしたときのスクリーンショットです。
- 入力のリダイレクトを使った構文は、以下のパイプを使った構文と同じ動作になります。
type ファイル名 | clip
CLIP.EXEコマンドのヘルプ †
CLIP.EXEコマンドのヘルプは以下の通りです。
オプション/?をつけ、CLIPコマンドを実行したときの出力です。
clip /?
CLIP
説明:
コマンド ライン ツールの出力を Windows クリップボードにリダイレクトします。
その出力されたテキストをほかのプログラムに貼り付けることができます。
パラメーター一覧:
/? このヘルプを表示します。
例:
DIR | CLIP 現在のディレクトリ一覧のコピーを Windows クリップボード
に貼り付けます。
CLIP < README.TXT readme.txt ファイルのテキストのコピーを Windows
クリップボードに貼り付けます。